二毛作
今年の4月くらいに夕顔の苗を買った。家庭菜園で野菜ばかりでは物足りない
と思い観賞用に朝顔とセットでここ数年購入している。野菜をメインとしてい
るため夕顔、朝顔は小さな鉢を使用している。そのため百花繚乱には程遠いが
遠慮がちで控えめな可憐な花を咲かしてくれる。
今日の話題にする夕顔は朝顔が朝咲くのに対し夕方に花を咲かす植物だ。朝顔
とセットで揃えれば一日花を楽しませてくれる。去年は真っ白の花の夕顔を買
ったのだが、今年の夕顔は薄いピンクだ。つぼみは槍のような形をしていて花
は大きい。花びらは薄くふわふわと風になびく。何と言っても一日の終わりに
に花を咲かせることが素晴らしい。
一通り咲き終わり今年も終わりだなと思っていたが、ある日夕顔を見てみると
何と以前の様に瑞々しい力のある緑の蔓があった。あのボロボロの状態から復
活したのかと思い驚いていたが、よく観察してみると新しい夕顔の苗と思われ
るものが生えていた。つまりこういうことだ。一度、夕顔は一生を終え種を作
った。それが自然に土に落ち再び芽を出したのだ。これには驚いた。通常、そ
の年に採った種は次の年以降に蒔く。一年に二回も花を咲かせることができる
とは知らなかった。これはもう、二毛作と言っていいのではないか。残念だが
今の時点では花はまだ咲いていないが一つの季節に二回も花が期待できるとは
幸運である。