ベトナム旅行記 旧正月を味わう その45
前回に続きベトナムローカル麺の紹介である。なかなかメインの麺料理を紹介できない
のはひとつひとつの場面にツッコミを入れなければ先に進めないからである。実はこの
ツッコミが楽しいのである。
さて店員が少し片づけてくれた机の上を見てみよう。この写真だけを見ると抵抗なく食
事ができるではないかと思うかも知れない。しかし写真には写らないものが多々ある。
におい、ほこり、べとべとした床、温度等、人間の快不快感を左右する要素である。
ひとつづつ見ていくことにする。先ず、食事をするための道具である箸、スプーン、そ
して紙ナプキンである。恐らく竹製の箸であろう。ベトナム人も箸を使用し食事をす
る。また麺類にスプーンは必需品である。一見すると私が悪口を言ったような不衛生な
感じはしないと思われるかもしれないが、これをそのまま使用してはならない。なぜな
らば見えない危険要素が隠れているからだ。それはほこりと洗い残し成分である。食事
の前に紙ナプキンを使用して箸とスプーンを念入りに拭うのである。これにどの程度の
効果があるかどうかは本当のところ分からない。しかし拭かずにそのまま使うなんてこ
とは絶対にいけない。気分の問題であることは否めない。一種の儀式とも言える。なぜ
ならばベトナム人でさえも行っている儀式である。私はベトナム通ぶっていてもベトナ
ム人から見れば赤ん坊程度のベトナム歴である。ベトナム文化に関しては彼らには足元
にも及ばない。
スプーンはペラッペラの薄いアルミ製だと思われ手の力で簡単に曲げることができるク
オリティーである。まあスープを味わうためにこれ以上のクオリティーは不要であろ
う。
またまた長くなってしまったので次回へ続く。