ベトナムのノート
ベトナムの識字率は東南アジアの中でも高いと聞いたことがあ る。それはやは
り教育のおかげなのではないだろうか。字を書くことができなくても生物的に
は生きていけるかもしれないが社会的には生きていくことが困難になる。識字
率はその国の社会背景、状況によって変わると想像する。国が戦争や内戦状態
であるならば教育はずいぶん後回しにされるのだろう。多くの世界の国にある
ようにベトナムもことごとく戦争、内戦に翻弄されてきた歴史を持つ。常に攻
め込ま れ抵抗し時にしなやかに敵に対峙してきたしたたかな民族である。
識字率と関連が高いと思われるノート、ベトナムのノートを入手した。やはり
ノートがないと文字の習得が困難である。私が入手したノートは小学生低学年
用のノートだ。デザインは一昔前のような古さを感じる。
現在のベトナム語の文字はアルファベットを使用する。これが見本だ。3つ
のAがある。一つの文字にも複数の種類があるのが特徴だ。
ベトナムでは方眼スタイルが一般的だ。日本のような横罫線のノートは少なく
入手が難しい。方眼スタイルのノートを使用してみると慣れてないためか非常
に使用しにくい。最小マスが2x2mm、それが25個集まって一つのマスになって
いる。その一つのマスにアルファベット一字を練習するようである。
異文化にはいつも驚かされ疑問がわく。私にとってこのノートは非常に使いに
くい。日本語を書くために設計されていないのだろうがアルファベットを書く
には都合がよいのだろうか。私もベトナム語を書くがこの方眼紙に書いてみ
るとやっぱり書きにくい。その上、下の方眼罫線が自分の書いた文字に重なり
非常に読みにくい。なぜこれが普通のノートとして流通しているのか不思議で
ある。