特別なこと
私はがんという病はとても特別な病であるように感じる。がんと聞いてそのネガティブ
な印象は強い。それはがんについての情報の乏しさも原因の一つではないだろうか。
私の得意の戯言になるが、私の持っている知識では自分自身の遺伝子、細胞が正常に
増殖、修正できなくなる時にがん細胞となり正常機能しなくなる。その結果、悪さを
するというパターンが多いという認識である。そして日常的にがんの芽は健康だと思
われる人(健康とは何かという定義はできないが)でも普通に存在するという。つま
り、がんは日常的な存在であるという認識である。しかし人は「まさか自分ががんに
なるなんて」と思う。私もがんが発見されれば「何で私が?」と被害者意識が湧き
絶望に陥るだろう。
これはどういうことだろうか。人々の意識ががんを「特別なもの」にしたのかもしれ
ない。がんとはどういうものか、がんになったらどうすればよいか、がんになり残さ
れた時間をどう使うのか、身近ながん患者に対する接し方等を広く啓蒙、教育してい
ってはどうだろうか。もうそういう段階にきているのだと感じている。